コロナウイルスで医療崩壊や病床縮小のリスクは?~看護師が日本の高齢化をぶった切ってみる~
最近のコロナ事情に関連して、医療崩壊の危機と一緒に、今後医療費が少なくなることや病院のベッドを意図的に少なくする病床削減について話題になっています。
こんな感染リスクが高い国なのに、ベッドを減らして国はどうゆうつもりだ?
病院を少なくしたら、医療が供給されないし、イタリアみたいに医療崩壊につながるのでは?
と不安を感じる方も多いと思います。
でも、これって実は逆。
もともと日本では、超高齢社会のために、計画的に医療費と病床の削減を進めてきました。
ただ、このコロナのタイミングでちょっと印象が悪いように見られているだけだと私は感じています。
とはいっても、このコロナに関してはもうちょっと早期から介入出来たんじゃないかとは思いますけど・・・(;一_一)
で、肝心の医療とベッドの削減の真意なんですが、
「高齢者が増えて病気になる人が増えるのに、どうしてそこ(医療)を削っちゃうの?」
と思っている方、いませんか?
これも語り出したら1時間以上語れる話ですが(笑)、今の日本の現状として、
本当に必要じゃない医療に時間とお金が費やされている
という事実があります。
どういうことかというと、
- 家に帰れないことを理由にした社会的入院
- 内服や食事などの自己管理ができないことによる繰り返しの入院
- 自宅の環境やサポートが整っていないことで起きる入院(けがや事故など)
こういった高齢者の入院が多くなり、かつ自宅で生活ができないために入院期間を延ばさざるを得ない状況となっているんです。
本来であれば2週間程度で治療が落ち着き、生活に戻れる状況なのに、病状以外の理由で退院ができないという方が非常に多い。
これこそが、医療費が本来の目的で使われていない&医療費高騰の理由です。
さらに追い打ちをかけるのが、肩車式の高齢化。
もうすぐ日本人は1対1で高齢者への負担をする時代になります。
(今までは3~4人で1人の高齢者を支える仕組みでしたが、これからは若者1人で1人の高齢者を支える社会になります。)
ざっくり表現すれば、若者1人で高齢者1人の介護・医療を負担しなければいけないのです。
その危機的状況を避けるために、政府が国の政策として、
- 病院での医療の縮小化
- 介護サービスを推進して元気で長く地域で生活ができる仕組みづくり
- 病院だけではなく、地域医療を提供する在宅医療を推進
している状況があるわけです。
なんとなくこの日本の現状と、医療の問題わかってもらえたでしょうか?
ちょっとコロナ関連に付随して、医療削減に否定するような方も増えたのでちょっとお伝えしたいと思って記事を書いてみました。
医療費削減は、医療の質の低下にはつながらない。
むしろ肩車式で高齢者への負担が増加する未来の日本において、ベッドを減らしていかないと、それこそ医療スタッフ不足で医療崩壊につながってしまう危険があるかもしれません。
こうやってうまく計画的に日本を立て直そうとしているんだということを知ってもらえたら嬉しいです。
それを担う地域包括ケアシステムの一員として、私も頑張ります(*^-^*)
以上勝手なつぶやきでした★