元気な家族が入院したら紙おむつが必要になることってあるの?!動けなくなってしまう高齢者の入院の怖さ
今まで元気で一人で普通に生活出来ていたおじいちゃんおばあちゃんが入院した場合、家族の方はまさか紙おむつを用意しなければいけないなんて思いもしないと思います。
あんなに元気に動き回っていたおじいちゃんおばあちゃんが嘘でしょ?!…
と信じがたい現実を目の当たりにする家族は少なくありません。
今回は今まで普通に生活出来ていた高齢者が入院をキッカケにおむつを使うようになってしまう流れや原因などを説明したいと思います。
なぜおむつを使わなければいけなくなってしまうのか
入院をする理由にもよりますが、何か炎症やケガなどで治療をする場合は、基本的には状態が落ち着くまでは安静を余儀なくされることが多くなります。
医師の指示により「トイレ歩行のみ可」「シャワー浴のみ可」など、今まで自由に動けていた生活とはちょっと違う生活スタイルに変化します。
そして活動量も減少してしまうことで、一気に筋力が低下し歩くことが出来なくなったりしてしまうのです。そんな短期間で?と思うかもしれませんが、1、2週間も安静にしていれば高齢者の方は簡単に寝たきりになってしまうんです。
そうすると病院側もリハビリパンツ(履くタイプのおむつ)を導入するようになり、患者本人もその楽さに慣れてしまうという流れが出来てしまうのです。
一度おむつを履いてしまった患者さんが元のように布のパンツに戻るというケースは意外と少ないもので、その快適さや安心さからリハビリパンツを履き続けることになる高齢者の方がほとんどです。
元の生活に戻れなくなってしまうことも
おむつを履いてでも元の自宅に戻って、同じ生活が出来るようになればいいのですが、筋力が低下して歩くのもやっとという場合には、自宅に退院することも困難になってしまいます。
実際に元の自宅に戻れなくなってしまって、施設やヘルパーさんの助けを借りながら生活をするようになってしまった患者さんはたくさんいるのです。
元の生活に戻るために入院中にできること
家族としては入院前と同じように、いつもの自宅に戻っていつもと同じ生活を送れるようになって退院してほしいですよね。
介護などの支援が必要な状態にならず、自立した状態を保つために入院中に出来ること、それは「リハビリ」です。
入院直後の安静を余儀なくされているときには実施することはできませんが、状態がある程度落ち着いて医師が許可をすればリハビリをすることは可能になります。
もし家族からみて、患者さんのADL(日常生活自立度)、つまり歩いたり立ち上がったりする様子などがいつもと違うなと感じたら、医師や看護師などに相談し、リハビリなどを検討してもらうようにしましょう。
早めに予防リハビリなどをすることで、ADLの低下を防ぎ、入院前のような生活に戻ることが可能になるのです。
介護が必要になってしまった時の対処法
長期の入院や安静をキッカケに寝たきりになってしまったり、車椅子が手放せない状態になってしまったらどうすればいいのでしょうか?!
その際の対処法は
- 介護保険を利用して自宅に退院するためのサービスを整える
- 老人ホームなどの施設など自宅以外の退院先を考える
という2つの選択肢があります。
より詳しく説明すると、施設や病院などもさまざまな種類があるのですが、ざっくりいうと
- 自宅に帰る
- 自宅以外を探す
ということになります。
このような介護や施設などについてはかなり専門的な知識が必要になるため、ご家族のみで抱え込んでしまうのは決しておすすめしません。
大きな病院には必ず相談窓口というものがあり、そこにいるソーシャルワーカーなどは退院支援を専門にしています。
自宅に帰るにしても、それ以外にしてもソーシャルワーカーなどが希望や金銭面などを考慮して最適な退院の方法を検討してくれるため、積極的に相談してみてください。
もし家族が自宅以外の施設などを検討したいと考えているなら、ソーシャルワーカーと並行して自分たちで施設を探してみるのもおすすめです。というのも実際に見たり比較してみないと、入居費用やサービスなど本当に納得できる施設かどうかがわからないからです。
施設を探す際にはこちらの記事も参考にしてみてください↓
高齢者が退院したら自宅に帰ると思ってはいけない!退院困難者であふれかえる現在の病院事情とは
まとめ
- どんなに元気な高齢者でも入院をキッカケにおむつを使うようになってしまう可能性はある。
- 高齢者がもとの生活に戻るためには、入院中のリハビリが重要!
- もし自宅に帰るのが難しそうだと感じたら、専門スタッフに相談をしてみよう。