点滴をしていても入れる老人ホームはどこ?退院調整看護師が解説

さやみん

お口から食べ物が取れなくなってしまった方や、食事摂取がなかなか進まない方、あるいは栄養だけではなく、定期的にお薬を点滴で体に入れなけれなばならない方もいます。

そんな方が老人ホームなどの介護施設に入居したいといった場合に、どのような施設を選べばいいのかわからないという悩みを抱えることが多くあります。

今回は実際に退院調整看護師として、老人ホームと日々やり取りをしている私がどのような施設なら入居できるのか、点滴を続けるための費用などについてお伝えたいと思います。

点滴の種類は?点滴はなくならないの?

中心静脈栄養といって、太ももの付け根や、鎖骨のあたりから高カロリー輸液をする患者さんは増えています。また、在宅で生活をするためにポートと言って、鎖骨の下あたりに点滴をしやすくする機器を埋め込む方法もあります。

このように生きるために必要な栄養を点滴から入れているような場合には、口から必要な栄養を

摂取できるようにならない限りは、半永久的に点滴が続くといえます。

 

または、人によっては胃ろう(胃に直接穴をあけて、腹部から胃へ栄養剤を注入する方法)も検討されることもあります。

 

また栄養ではなく、必要な薬剤を定期的に投与するために点滴を行っている場合もあります。

 

電解質を補正するために点滴や、抗がん剤を投与していたり、目的はさまざまなですが、中でも最近増えているのが肝障害で意識障害を起こすことを予防するためのアミノレバンなどといった薬剤を点滴で週に数回定期的に投与するなどといったケースがあります。

 

この点滴が退院後になくなるかどうかの判断ですが、それは主治医の判断になります。

病状や経過、今後の治療方針によっても大きく変わってきます。

まず施設を探す前に主治医や看護師、または病院にある相談窓口などで

「本当に今の点滴や医療行為が必要なのか」

「今後は点滴の必要性がなくなるのか」

 

といった点を確認した方がいいでしょう。

 

直接聞きにくいのであれば、私のような退院調整看護師やワーカーの相談院であれば、家族とゆっくり相談しながら退院をすすめていけるので、ぜひこのような窓口も利用してみてくださいね。

 

点滴をしてもらえる介護施設の入居の条件

では点滴が必要な方が施設に入居したいとなった場合に、どのような施設なら受け入れてもらえるのでしょうか?

 

何より重要な条件は

看護師がいる

ということです。

点滴は介護職員では実施ができません。

 

指示された時間に看護師が投与をしなければいけないので、例えば日中1回の交換が必要なのであれば、日中だけでも看護師が常駐している施設であることが条件です。

 

1日3回の点滴をしている場合には、24時間看護師がいる施設じゃないと難しいでしょう。

しかし1日1回の交換でも、24時間持続で栄養を点滴で入れているような場合には、看護師がいない時間でも点滴の機械からアラームが鳴ったりすることがあります。

その場合には介護職員が対応してくれるのか、または看護師がオンコール体制で駆け付けてもらえるのかによっても変わってきます。

何より施設個々との事前の相談が必要になってきます。

看護師がいる介護施設は?みんなはどんな施設を選んでいるのか?

看護師の配置 費用 入居のしやすさ
特養 (日中はいるが、夜間は施設によって異なる) ◎ 安い ×(要介護3以上が入居条件だが、1年以上の空き待ちをしている人がほとんど)
老健  24時間常駐 ◎ 安いが自宅や有料老人ホームなどに帰ることが前提 △ 要介護1以上が必要・ずっとは入居できない
有料老人ホーム △ 施設によって異なる △ 施設によって違う ◎ 数が多いので、空きがある施設は見つけやすい
グループホーム × 看護師がいない施設が多い(いる施設もある) 〇 認知症と診断された方のみ
療養型病床 ◎ 24時間常駐 ◎ 医療費で入居可能 △ 医療区分(一般的な医療度の重さがないと入居できない)

 

このようになっており、私が退院調整をしている中で、点滴をしている方が多く入居される先は

 

 

 

1位:有料老人ホーム

2位:療養型病床

3位:老健

 

 

 

といったようになっています。

 

または自宅でも在宅サービスを整えて、自宅で生活をされる方も増えています。

訪問看護を利用すると、家族の点滴の負担もかなり軽減されるので、ご家族は介護のために家にいなくでも看護師が日中訪問して点滴の交換などをしてもらえることもあります。

 

点滴を理由に

「自宅での生活は絶対に無理」

とも思わないでほしいです(;・∀・)

 

医療や介護については専門家に相談しよう

このような個別のケースで悩んでいる際には、身内だけで考えていても答えはでません。

病院ではカンファレンスと言って、施設の方やケアマネを招き、医師、看護師、栄養士などたくさんの職種を集めて会議を開き、

本人が本当に安心して生活できる場所はどこか?家族の希望は?

といった内容を議論・検討して答えを出すようにしています。

 

そのくらい介護や医療が絡んだ施設探しはとってもハードルが高いんです。

 

なので家族だけで答えを出そうとせず、まずは身近な窓口に相談をするようにしてくださいね。

私の方でも、LINEを通じて退院先や施設入居の相談も承っています。

このような点滴などの医療処置があってどのように施設を選んでいいのかわからないといった方は、看護師の視点で相談に乗らせていただきますので、気軽に連絡をくださいね。

もちろん無料です(^^♪

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この記事を書いている人
管理人 さやみん
管理人 さやみん
現訪問看護師 ケアマネジャー 元退院調整看護師
総合病院勤務の時に1000人以上の患者様、ご家族様からの介護・病気・終活などの相談に対応。 「その人らしい生き方」「介護で苦しまない」をモットーにアドバイスしています。 治療も介護も正解はない! 「これでよかった」と思える人を増やすべくネット上で活動しています。
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