点滴のせいで帰れない…そんな状況を変えた施設の言葉と家族の決断

さやみん

先日、施設へ入居していた方が、状態が悪く、入院になりました。

 
 
 
その後も点滴や専門的な治療が必要となり、このまま徐々に悪くなり、お看取り方向となりそう…とのことで、

 
「前の施設には戻れないと思います。
口から食べることが出来ないので、点滴や酸素管理が必要になるでしょう。」
 
 
とのお話がありました。
 
 
 
 
その施設は看護師が常駐していないので、点滴などの管理はできません。
 
 
 
 
何も医療処置がなければお看取りも可能ではあったのですが…💦
 
 
 
 
 
そこで医師からは、
 
 
「医療処置とお看取りが安心して行える療養型病院へ転院をしましょう」
 
 
という話になったんですね。
 
 
 
 
しかし、その前に私らのところには事前に施設職員からある電話がありました。
 
 
 
 
「○○さん、戻って来れなそうって聞いて…
 
私たちも他の入居者さんも、○○さんの事が大好きで。
 
元気に戻ってこれるように、ってみんなで話してたんですよ。
 
そっか〜、残念だな〜…」
 
 
という、本当に悔しそうな声でした。
 
 
 
 
それに対応したうちのスタッフの心を動かしたらしく、
 
「あの施設へ戻してあげたいですショボーン
 
 
と相談が。
 
 
 
 
普通なら療養型の病院をご家族に紹介しておしまいになるような面談だったのですが、主治医にも相談し、元の施設に戻る選択肢を考えてもらうことに。
 
 
 
 
「元の施設にも戻れますが、点滴や吸引などの医療行為はほぼ出来ません。
 
そのまま、自然のままの看取りであれば受け入れるそうです。」
 
 
 
というお話も付け足して。
 
 
 
 
その家族、なんて言ったと思います?
 
 
 
 
「母はあの施設が大好きでした。
延命治療とかはいいです。
 
最期まで母が好きだったあの施設で過ごせれば。
みんないいスタッフさんに恵まれて、本当に幸せです。」
 
 
 
こう仰って、元の施設に戻る方向になりました。
 
 
 
 
 
 
親が倒れたり、動けなくなってしまった時には
 
施設へ入居する
 
と考えているご家族も多いと思います。
 
 
 
 
でもこのように、中身を見て選び、幸せになれる施設を選べる方ってどのくらいいるでしょうか?
 
 
 
 
そしてこの方のように
 
 
「最期までそこで過ごしたい」
 
 
と心から思えるような施設にめぐりえる方ってどのくらいいるでしょう?
 
 
 
 
 
ほとんどの施設は、病院からの提案に対しては、
 
「それなら対応できません。」
 
「受け入れはできません、退去になります」
 
という形式的な対応が当たり前です。
 
 
そんな中、ぜひまた迎えたい!!と言ってくれたこの施設は本当に良いスタッフさんや管理者さんで支えられているんだろうな〜と思いました照れ
 
 
 
このような暖かい施設に巡り会えた本人と家族は本当に幸せですよね照れ
 
 
 
でもこういった話って、なんとなくみなさん、他人事のように考えてしまうんですよね💦
 
 
理想の話でしょ?
 
みたいなかんじで。
 
 
 
 
でもそれは施設を選んだり、病院の対応をする家族の立ち回り方によって大きく変わってきます。
 
 
ただ流されるだけか、自分で選んで納得のいく介護やお見取りをするのか、ここは家族次第と言えます。
 
 
 
私からも皆さんに施設の選び方とか、現状とか、公には話せないブラックな部分はLINEやメルマガでお伝えしています。

 

この記事を書いている人
管理人 さやみん
管理人 さやみん
現訪問看護師 ケアマネジャー 元退院調整看護師
総合病院勤務の時に1000人以上の患者様、ご家族様からの介護・病気・終活などの相談に対応。 「その人らしい生き方」「介護で苦しまない」をモットーにアドバイスしています。 治療も介護も正解はない! 「これでよかった」と思える人を増やすべくネット上で活動しています。
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