よくある質問と相談事例

入院中の呼び出しがある場合ってどんな時?家族が入院したときにはいつでも駆けつけられるようにしておこう

さやみん

「病院から急に電話があった」

「看護師や医師から病院にくるように言われた」

このように突然の病院からの連絡でご家族が呼び出されるケースは少なくありません。

 

ご家族としてはこのように突然、病院から電話が来るとビックリしてしまいますよね。

今回は病院からの連絡や呼び出しが来る場合の理由と目的についてと、それぞれの家族の対応について解説していきたいと思います。

真夜中でも呼び出されることはある

以外に多いのが真夜中に突然、家族が入院している病院から電話があり、今から来てほしいというもの。

初めて呼び出しをされた家族は突然のことに驚き、常識外れの連絡に興奮したり、看護師に怒ったりするご家族もいます。

「何時だと思ってるんだ!こんな時間に行けるわけ無いだろう!!!」

と怒鳴られることも看護師にとってはあるあるなんです。

ではどのような時にこのような家族の呼び出しがあり、その際の家族の適切な対応とはどのようなものなのかを一緒に考えてみましょう。また、もし呼び出しを拒否したりすることはできるのでしょうか?

 

病院からの呼び出しの内容とは

では病院からの連絡がある場合とはどんな時なのでしょうか?

病院からの呼び出しの理由トップ3
  1. 面接のセッティング
  2. 暴れたり、徘徊したりして落ち着かない
  3. 状態の急変

それぞれについて説明していきます。

面接のセッティング

最も多いのが、医師からの説明をしたための面接のセッティングです。

例えば

  • 病状が変わった
  • 違う治療を導入したい
  • そろそろ退院を・・・

このような場合には家族に面談をしなければならず、場合によっては同意を得ないと次に進めないというようなケースも。

そうなると、一方的ではありますが

「明日とか病院にこれますか?」

という非常識な連絡となってしまうわけです。

家族としても困ってしまいますよね・・・

 

ただ中には本当に病状が変わってしまい、すぐにでも面接をして治療をしないと危険!という場合もありますので、本当に急を要するかどうかの見極めは難しいといえます。

暴れたり徘徊したりして落ち着かない

病院から呼び出しする場合には、ご本人が夜間に寝られずに部屋から出てきてしまったり、大声をあげたり、暴れたりという不穏の場合の呼び出しもとても多いのです。

特に高齢者の場合、入院して環境が変わることでせん妄といって、暴れたり落ち着きがなく歩き回ってしまうことはよくあるのです。

また、家族がいないと寂しいといった理由で、部屋から出てきてしまったり、中には

「自分は無理矢理隔離をされている」

と感じて自分で警察へ通報してしまうような場合もあります。

このようなケースでは、「知っている誰か」に付き添ってもらうことで本人が安心して過ごすことが出来るようになります。

看護師としても、初めのうちはご本人に付き添ったり、お話を聞くなどして対応をするのですが、どうしても夜勤などでは看護師の人数も少なくなってしまい対応が困難になってしまったり、看護師だけではどうにも収まらないような場合には、ご家族へ付き添ってもらうよう連絡をすることになります。

 

状態の急変

これは最も緊急性が高いものですので、家族としては一刻も早く病院へ駆けつける必要があります。

入院しているといっても、看護師はずっと患者さんを監視しているわけではないため、中には気づいたら呼吸が止まっていたというケースも少なくありません。

そうした時にはすぐに家族に来てもらい、人工呼吸器をつけるのか、そのまま看取るのかといった決断をしてもらうことになります。

もともと以前から急変の可能性を伝えられていて、徐々に状態が悪くなっているような場合には、看護師としてお看取りが近くなったと感じたタイミング(血圧が測定できなくなってきたとか、呼吸が不規則になってきたなど)でご家族に連絡をしています。

看護師が教える看取り場所と看取りの流れ

状態の急変については、もともと医師から状態の説明を受けていた家族の場合には、心の準備が出来ていることも多ですが、全く予期せぬ急変で突然呼び出しをされた場合はほとんどの家族がショックや受け入れられないといった反応を示すことが多いです。

しかしいざそうなった場合でも、気持ちをしっかり持ってこのような手続きを淡々をしていかなければいけません。相続や預貯金の管理は、亡くなった後では都合がつかないことがたくさんあります。

親が死ぬ前にする10のこと 整理や手続きとサービスについて【必読】

入院しているということは少なからず、急変の危険があるということを理解して、何があってもいいように少しずつご家族側でも終活をはじめておくといいでしょう。

 

急にそんなこと言われても行けない!呼び出しは断ってもいいの⁉

急変時にはとにかく急いて駆けつける必要がありますが、それ以外の付き添いを目的とした呼び出しの場合、夜間などに呼び出しをされても仕事や交通手段などの関係でいけないこともありますよね?

そんな時にはどのように対応すればいいのでしょうか?

まずは看護師などの医療スタッフに事情を相談するということが大切です。

かなり暴れていて手に負えないような緊急の場合を除き、看護師がさまざまな対応をしてその日は何とかします。

しかしあまりに付き添いを拒否してしまうと、危険です。

病院は他にもたくさんの患者さんがいらっしゃるわけで、患者さんが徘徊したり、不穏になることによって他の患者さんに迷惑をかけてしまうこともあるため、すべて家族の要望を聞くわけにもいかないのです。

あまりに徘徊や迷惑行為が頻回にある場合には「強制退院」を検討される場合がありますので、気をつけましょう。

 

安定剤や眠剤の使用はしないの⁉

不穏になった場合に検討するのが精神安定剤・睡眠薬の使用です。

もちろん病院側も家族に負担にならないように、これらの対応は事前にしているはずです。

ですが認知症にもさまざまな特徴があり、精神薬によってはさらに興奮してしまうケースもあったり、眠剤が全く効かないなんていうケースも存在します。

 

一概に薬を使用すれば落ち着くともいえないのが現状です。

さらに薬を使いすぎてしまうと今度は日中もずっと眠ったままになってしまったり、体内時計が狂って昼夜逆転になってしまうリスクもあるため、なんでも使えばいいといものでもありません。病院側も日中の活動とのバランスを見ながら薬の使用を検討しています。

どうしても行けない!!そんなときはどうする?

自宅が遠かったり、仕事が忙しかったりでどうしても付き添いが出来ない場合は何か方法はないのでしょうか?

あるとすれば、せめて個室に移動させてもらうという方法があります。

でもこれは根本的な解決策ではなく、「周囲への被害を最小にする」という対症療法に過ぎません。

 

あまりに不穏が続いてしまうと、退院を求められることもあるということを理解しておきましょう。

個室への入院は大部屋とどう違う?費用や医療保険の適応は?使用するメリットデメリットとは

 

退院や施設入居の検討も

病院はあくまで治療や医療処置をする場所です。

でも他の患者に迷惑になるようなことをしていては、すべての患者さんが気持ちよく治療を受けることはできません。病院側の要望を聞き入れられないようなら、厳しいですが自宅で面倒を見るしかないのです。

 

実際に医療処置が必要な患者でも、病院側と意見が一致せずに治療は中止し、そのまま退院となったケースは存在します。

ただ私が見ていて残念に思うのは

「本人を自宅で面倒をみるのも嫌」

という家族もいること。

自宅でも面倒が見れないようなら、せめで病院の付き添いだけでも病院側と協力して患者さんを支えていく姿勢を見せるようにしましょう。

 

それでも納得が出来ないなら、病院以外の施設を検討することをおすすめします。

お金がなくて施設も自宅介護も無理!費用のことで悩んだらするべき3つのこととは

家族と病院側が協力しながら、患者さんをサポートしてあげられるようにしましょう。

 

もし、病院から強制退院を迫られたり治療や看取りの話を受けた場合には…?

このような突然の呼び出しで、予期せぬ退院や治療変更、お看取りなどの話を受けた場合には、早急に専門的な相談場所に相談をして、適切な判断をすることが求められます。

 

というのも、実際に私が多くの面談に同席するたびに

「先生にお任せします!」

「よくわからないので、それでいいです。」

とゆだねてしまう家族が多すぎるんですよね…

 

では先生が食事をとるために「胃ろうを作りましょう」と提案されたら、あなたはどうしますか?

「栄養が取れればまた、元気に生活ができますよ」

なんていう言葉は、医師の決まり文句です。

 

そこで

「お願いします」

なんて決めてしまうと、1日3回の胃ろうからの栄養剤の注入や、胃の中の内容物の確認、管などの消毒はすべて家族の負担になってきます。

 

食費も栄養剤だけで3~4万円(ひと月)程度かかることもあります。

 

一度作った胃ろうは当たり前ですが、元には戻せません。(また再度の手術が必要です。)

 

私は実際に多くの家族から

「こんなに大変だとは思わなかった」

と愚痴ともいえる話をよく聞きます。

 

多くの方が、

「知らなくて当たり前、病院に任せておけば大丈夫」

という気持ちでいることで、後々後悔している現状があるのです。

 

ですので、もしここを読んでいるあなたが、このような選択の場面にいるとしたら、病院の相談窓口でもいいですし、私も個人的にLINEで相談を承っております。

時間は数日程度かかることもありますが、上記のような経験を踏まえて、他の人が伝えないであろうメリット、デメリットを踏まえて、しっかり将来のことまで考えさせていただきます。

 

もし相談希望がありましたら、こちらのLINEに登録後、質問や聞きたいことなどを気軽にメッセージください(*^-^*)

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この記事を書いている人
管理人 さやみん
管理人 さやみん
現訪問看護師 ケアマネジャー 元退院調整看護師
総合病院勤務の時に1000人以上の患者様、ご家族様からの介護・病気・終活などの相談に対応。 「その人らしい生き方」「介護で苦しまない」をモットーにアドバイスしています。 治療も介護も正解はない! 「これでよかった」と思える人を増やすべくネット上で活動しています。
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