施設でインスリン注射はできる?老健、有料老人ホームなどの適応状況とは
今や糖尿病を抱えながら生活している方は非常に多く、自己血糖測定やインスリン自己注射をしながら生活している方もたくさんいますよね。
ですがこのような医療行為が施設を選ぶ際の妨げになってしまうことがあるのをご存知でしょうか?
何故受け入れてもらえないのか?
施設へ入るにあたり、インスリン注射が理由で断られてしまう原因は
- 看護師が常駐していない
- インスリン注射の回数が多い・手技や方法が難しい
- 状態が変化しやすくリスクが高い
などの理由が考えられます。
1.看護師が常駐していない
インスリン注射などの医療行為は、介護職員では実施することができません。
(たまに介護職員にさせている違法の施設もあるようですが・・・)
基本的に看護師が実施することになります。
そのため看護師が常駐していない場合には受け入れが難しいことがあるようです。
本人の管理能力や理解力がしっかりしており自分で確実に注射が出来る場合には、看護師が不在でも施設に入居できることもあります。
しかし将来的には自己管理が難しくなる高齢者の方が多いため、なかなか施設側としても自己管理が出来なくなってしまった時の対応を考えると受け入れに難色を示すところが多いようです。
2.インスリン注射の回数が多い・主義や方法が難しい
インスリン注射や血糖コントロールと一概に言っても、その薬剤や使用方法はさまざまで1日1回の注射でOKなものもあれば、毎食ごとに注射が必要でかつ1日6回も血糖測定をしなければいけない状態の方もいます。
その方法や管理によって、看護師が常駐しているとしても頻回すぎる管理は出来ないと断られれてしまうこともあるのです。
どうしても入りたい施設がある場合には主治医に相談してみる
どうしてもこの施設に入りたい!だけどインスリンの管理で無理そう・・・
という場合には、主治医に相談してみると意外とインスリンの種類や注射の回数を変更してもらえる場合があります。
例えば1日3回のインスリン注射をしていても、血糖コントロールが安定している場合には24時間効果のあるインスリンに変更し、1日1回の注射に変更してもらえたりすることもあります。
すべてのインスリン注射をしている患者さんが変更できるわけではなく、あくまでも状態が安定していてかつ主治医の許可が必要になります。主治医にわがままを言ってはいけませんが、相談程度ならしてみてはいかがでしょうか?
3.状態が変化しやすくリスクが高い
血糖コントロールが不安定で、すぐに低血糖を起こしやすい方や食事療法を守れない方など、状態が変化しやすく、急変などのリスクが高い場合にも施設側から断られることもあります。
この場合は、医療的サポートが受けられるような施設が対象になるでしょう。
受け入れ可能な施設とは
施設といってもたくさんの種類があり、どの施設が看護師が常駐していて、インスリン注射をしながらでも入居できるのかわかりませんよね。
ですので目安として一覧を作ってみました。
看護師の常駐 | 空き状況 | 介護度 | 費用 | |
---|---|---|---|---|
特別養護老人ホーム(特養) | △
(夜勤は必ずしも必要ではない) |
✖ | 要介護3以上 | ◎(介護保険で入居できる) |
介護老人保健施設(老健) | ◎
(24時間体制) |
〇 (在宅復帰を前提としているため3~6か月の入所) |
要介護1以上 | ◎(介護保険で入居できる) |
介護付き有料老人ホーム | △
(施設によっては看護師が24時間常駐しているところもある) |
〇 | 施設によって異なる | 施設によって異なる |
住宅型有料老人ホーム | △
(護師が24時間常駐している施設によっては看ところもある) |
〇 | 施設によって異なる | 施設によって異なる |
サービス付き高齢者向け住宅(サ高住) | △
(施設によっては看護師が24時間常駐しているところもある) |
〇 | 施設によって異なる | 施設によって異なる |
特養は介護保険で入居できる施設であり、人気も高くなかなか空きがないのが現状です。
将来的に長く住む施設を探すとすると
- 介護付き有料老人ホーム
- 住宅型有料老人ホーム
- サービス付き高齢者向け住宅
あたりではないかと思われますが、この3つはすべて民間の施設になり、特徴も職員の配置もすべて施設ごとに異なります。
そのためその方に合った施設を探すのがとても難しく、施設探しにかなりの労力がかかってしまいます。
自宅近くの入居可能な施設を探す方法
ではどのようにして、医療処置が必要な場合でも受け入れ可能な施設を探していけばいいのでしょうか。
医療職の相談員に聞いてみる
介護職の方も施設探しには頼りになるのですが、インスリン注射などの管理はやはり専門の医療職に聞いてみるのが一番のおススメです。
上記でも書いたように、薬剤の変更の相談にものってもらうことが出来ます。
医療職の相談員って何?と思った方はこちら↓
お金、介護、退院場所など…退院についての不安は病院の相談窓口へ~退院支援の専門家とは~
またはかかりつけ医に相談してみると、生活しやすい薬剤の相談に乗ってもらうことも出来ますよ。
自分で調べるなら無料で資料請求できるサイトを活用
病院にも相談しづらい場合には、自分で効率的に施設を探すことが出来るサイトが便利です。
サイトによっては、医療行為ごとに検索も出来るため、その方の医療処置をピンポイントで検索することも可能です。
施設の紹介サイトを見てみる場合はこちらから↓
老人ホームを自分で探すのは危険! 相談員が教える資料請求できる無料サイトと施設選びのコツ
まとめ
インスリン注射をしながらでも施設へ入ることはできる
看護師が常駐している施設を探すのが安心
かかりつけの医師や窓口に相談してみよう