よくある質問と相談事例

看護師が教える経管栄養の介護のポイントと対応できる施設とは

さやみん

[char no=”1″ char=”パパ”]母が脳梗塞になって、ご飯が食べられなくなっちゃったんだ。今は鼻から管を入れて入院しているだけど、この状態で退院ってできるのかな?[/char]
[char no=”2″ char=”ナース”]それは経管栄養のことですね!経管栄養をしながらでも自宅に退院することもできますし、施設へ入所することもできます。また、脳梗塞などで今後リハビリが必要な場合には回復期リハビリテーション病棟などの病院へ転院することも予測できますね。[/char]
[char no=”1″ char=”パパ”]確かに先生も「リハビリできる病院」って説明してた気がする![/char]
[char no=”2″ char=”ナース”]回復期リハビリテーション病棟についてはココを見てみて下さいね↓
老人ホーム入所中の方が脳梗塞になったら退所になる?リハビリが出来る施設とは
でもこのリハビリテーション病棟も、将来的にずっといられる場所ではないので、いずれ落ち着いて生活する場所を決める必要があります。管が入ったままでも対応できるような場所とサービスを見つけていきましょう。そのために必要な情報をお伝えしていきますね。[/char]

経管栄養とは

人間が生きていくための栄養を摂取するための方法の一つで、その方法は

  • 経口摂取(口から食べる一般的な方法)
  • 点滴療法(腕に点滴をしたり、ポートと呼ばれる点滴のための装置を体内に埋め込んだりする方法等)
  • 経管栄養(鼻や口から管をいれたり、胃ろうを作ってそこから栄養剤を注入する方法)

などがあります。

この方法については栄養状態、病状、合併症の有無、治療方針に応じて医師が本人・家族と相談しながら決めていきます。

私達が普通に生きている時には、食べ物を口から食べますよね。しかし、上で紹介したように飲み込む動作が出来なくなってしまったり、栄養摂取量が不足する場合には、経管栄養法が選択されるということになります。

 

さらにお腹の中の消化管機能が正常に働かなくなってしまった際には、最終的に点滴療法という選択になります。

 

誤解しないで欲しいのはこれらは不可逆性ではなく、機能の回復に応じて経口摂取にもどる可能性はあるということです。そのために必要なのは、しっかりした医学的根拠に基づくケアの提供です。

  • 口腔ケア
  • 言語聴覚士によるリハビリ
  • 嚥下評価
  • 栄養士による栄養管理

など、医療・介護スタッフによるケアが重要になってくるのです。

 

中には

「管が入ってしまったらおしまいだ・・・施設で最後までみてもらおう」

という家族もいらっしゃいますが、疾患の状態やサポート次第では、また口から食べることが出来る状態にまで回復できることもあるのです。

私も看護師としてこのようなケアに関わっていましたが、リハビリや日々のケアの効果って本当にすごいです。

 

熱心なご家族が「またもとのように口から食べさせてあげたい」と脳卒中の患者さんのリハビリなどを希望し、看護師、リハスタッフ、医師などが積極的にサポートした結果、経管栄養も終了となり、口から食べられるようになったという方も少なくありません。

経管栄養の方をサポートしていくためには医学的な知識が必要ですが、適切なスタッフがケアに携われる環境を選ぶことがご家族にとって重要な役割といえるでしょう。

 

経管栄養の状態になりやすい病気


では経管栄養が必要な状態になりやすい病気はどんなものがあるのでしょうか?

  • 脳卒中
  • 誤嚥性肺炎

 

など、消化機能は正常だけど、口から食べることが難しい状態となった場合に経管栄養が必要ということになります。

経管栄養が必要になってしまったらすること

 

では家族が経管栄養を必要になってしまった場合にはどうしたらいいのでしょうか?

大きな不安を感じてしまうと思いますが、経管栄養で退院される方は少なくありません。

適切な場所と適切なサポート、これが退院後を考えるうえで重要になってきます。

在宅療養の場合


経管栄養をしていても、今まで住んでいた自宅でも療養することは可能です。

しかし、在宅の場合には必ず

  • 訪問看護
  • ヘルパー
  • デイサービス
  • ショートステイ
  • 訪問診療

などの在宅サービスを利用するようにしましょう。

 

上記でも説明したように、経管栄養の管理やケアに重要となるのは、医学的根拠に基づいたケアの提供です。

ご家族だけでも自宅にいながら管理をすることができるのですが、そのためには少しづつ慣れながら理解していくことが重要です。

退院して家族だけが経管栄養の管理をするとなると、かなりの負担と急変のリスクが考えられ、嘔吐や誤嚥(むせて気管に栄養剤が入ってしまうこと)、管が抜けてしまうなどのトラブルにすぐ対応できないと命に関わる危険もあるのです。

 

ですので、家で経管栄養の方の介護を希望する場合には必ず医療スタッフのサービスを退院直後は利用するようにしましょう。

施設の場合

介護のための施設はさまざまな種類がありますが、経管栄養の方を受け入れてくれる施設は限られます。

まず経管栄養を管理するためには、「看護師」がいることが条件となります。

 

1日に少なくとも2回、普通だと3回は管から注入をすると思いますが、その時間帯に看護師がいない施設では経管栄養を実施することができません。このように考えると「看護師が24時間常駐」している施設を探していくのがおすすめです。

施設の種類では

などの施設が考えられます。

それぞれの名前をクリックすると詳しい説明の記事を見ることが出来ます。

このような施設では看護師が常駐していることも多く、経管栄養を実施していても受け入れてもらえる可能性があります。しかし看護師の配置や時間などは施設によって異なるため、施設ごとに確認していかなければいけません。

 

施設を探すにはネットを使うと便利

経管栄養を受け入れてもらえる施設を1つ1つ探していくのはかなり大変ですよね。

ネットで検索すると自宅近くの施設を知ることは出来ますが、施設へ問い合わせをしないと受け入れ可能かどうかはわかりません。

 

そんな時に便利なのが、受け入れ可能な施設をすぐに検索出来て、一括で資料請求ができるサイトです。

ぜひライフル介護で検索と資料請求をしてみましょう。

このようなサイトは「地域」や「経管栄養」といったピンポイントでの施設検索が出来て、見たい施設の資料を一括で請求できるため、施設探しをぐっと楽にすることが出来ますよ。

 

困った時にはまず相談

家族が突然の病気などで今までの生活が出来なくなってしまうと、ご家族の方は混乱し、わけがわからない状態になってしまいますよね。

そんな時には、自分たちだけで悩まずに近くにいる相談員や相談場所に相談してください。

例えば病院内でも、相談員や窓口があるはずです。

私達相談員は、日々困っている患者さんやご家族の相談を受け、安心できるようにサポートをしています。

 

お金や介護、仕事や家族関係のことまで、どんなことでもいいので困ったらぜひ声をかけて下さいね。

お金、介護、退院場所など…退院についての不安は病院の相談窓口へ~退院支援の専門家とは~

この記事を書いている人
管理人 さやみん
管理人 さやみん
現訪問看護師 ケアマネジャー 元退院調整看護師
総合病院勤務の時に1000人以上の患者様、ご家族様からの介護・病気・終活などの相談に対応。 「その人らしい生き方」「介護で苦しまない」をモットーにアドバイスしています。 治療も介護も正解はない! 「これでよかった」と思える人を増やすべくネット上で活動しています。
記事URLをコピーしました